Tangent

・11・

 
 まだ。赦しを求めている。
 まだ。罪に捕らわれている。
 性質の悪い、迷子。

「僕は、ここにいてもいいんでしょうか」
 
 怒り。

 舌打ちくらいじゃ、おさまらないくらい。
 やっぱりこいつ一度殺す。
 そう思った。

 本当に、その一瞬。
 今この瞬間も自分達を狙っている変態易者野郎よりも、もっと、傍らの男に怒りを感じた。
 
 赦しを。
 他人に求めるな。
 だから。
 
 続けた言葉は、一生分の不覚。
 狡い、というよりは。
 甘い、言葉。

「お前は俺を裏切らない」

「そうだな」
 ご丁寧にもそう付け加えてやったら。
 むかつくこの男は、明らかに苦笑しやがった。
 さらに腹立つことには、その苦笑の下に隠されてた、本気で幸せそうな微笑みに気付いて
しまったことだった。

 

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